株式会社デューン



◇ポリエーテルウレタンブッシュについて・・・
一般的なアフターパーツとして市場にある「強化(ウレタン)ブッシュ」のほとんどは、 使用中の経年変化で「加水分解(バクテリアの発生によってグチュグチュになる)」を おこしますが、当社は素材にポリエーテル材を採用することでこれを防ぎました。
長期の使用にも不安なく使え、寸法精度3/1000mmを実現したことでスプリングのロール部も確実に圧着される。これで表面のベタつきもなく、ガタによる削れもなく、与えられた荷重や負荷をキチンと吸収・伝達できるブッシュとなり、それは車の運動性と操縦性の飛躍的向上を意味します。
シャックルをロングタイプヘ代えることでブッシュの負担(果たす役割)はより大きくなり、ノーマルブッシュではその力を支え切れないことも起こります。
そのような状況下では、シャープなハンドリングやカチッとした挙動は望めません。比べれば、ポリエーテルブッシュの効果がはっきりと体感できます。
さて、ブッシュについて一言申し添えます。
(1) ブッシュはねじれて動くパーツであって、決して回転して機能するものではありません。
(2) ポリエーテルブッシュと油脂類との併用はおやめください。
近ごろグリスを併用するタイプのシャックルも登場しておりますが、当社のポリエーテルブッシュをそのようなグリサーバル・シャックルに使用しますと、ブッシュの耐久性が著しく損なわれます。また、市販の耐油ブッシュを用いたとしても、さほど劇的なロングライフ化は期待できないといわれています。
ブッシュはリーフの目玉とシャックル(及びピン)に挟まれて機能するパーツですが、構造上ここに集中する圧力(ストレス)は相当なものです。もし、樹脂と金属が互いにこすれ合うような状態であれば、やがてブッシュは削れてちぎれます。そのためブッシュの機能としては、
(1) シャックルに締め上げられることでピンと目玉の表面、そしてサイドプレートの内側にピタッと密着すること
(2) ピンと目玉のそれぞれの動きには、ブッシュ自体が大きくねじれることで対応すること
の2点がもっとも要求されます。つまりブッシュの耐久性を考えるのであれば、その表面上でこすれる構造はご法度となります。
では、グリスアッブすればどうなるか。たしかに摩擦係数は下がりますが、ゼロにはなりません。動きに滑らかさが増すとはいえ、根本的にこすれているのでいずれは削れます。また実際問題として、グリスアップ用のニップルが障害物と干渉して吹き飛ぶケースが発生しています。当然、クロカン地形以外では足元の安定性や剛性にも欠けます。
もうお気付になられたことと思いますが、市販されているパーツのなかには、ある偏った性能のみを追いかけているものも少なくありません。もちろんその性能を求めている方には最適なパーツでしょうが、決して万能ではなくむしろクルマとしてのトータルバランスを落とすものも多いのが実状です。生命を預ける道具なだけに、思いつきでなく、きちんと理論的に開発が行われているパーツを選ばれることをお勧めします。