株式会社デューン



◇シャックルについて・・・
シャックルをロングタイプのものへ変更すると、スプリングのストローク初期での応答性が格段に向上します。これはスプリングのバネ定数をソフト化することに外ならず、結果として乗り心地のソフトライド化につながります。ハネたり、バタつきやすいリーフ(板バネ)車にとって、もっとも効果的なサスペンションのファインチューニングといえます。
ただシャックルやリーフはそれ自体が車軸を保持する、まさに懸架装置です。そのため単に緩衝能力だけを追求するのではなく、いかなる時にも壊れにくく安全に走行を続けることができる絶対的な信頼性が不可欠なパーツでもあります。デューンはそこへ極めて大きなマージンを求めました。
例えば車を数台積み上げても、変形すら起こさないほどのマージンを。これは事実上、あらゆる実走行時においても一切のトラブルと無縁でいられることを意味し、ゆえに「永久保証」が可能となったのです。
この有り余るオーバークオリティを実現するためのみに、次のような手法を導入しています。もちろんマテリアルの時点から、最上の選択が行われているのはいうまでもありません。さらに別売で強度計算書も用意しており、構造変更手続きへも十分に対応できます。
他に類を見ない独特のスタイルが特徴的なDROPシャックル。鍛造品のプレートでありながら、表面に刻まれたラクダややしの木の造形を目にすると、その鍛造に要する高度な技術レベルがうかがえます。しかもプレート中央部は一段絞られたデザインであるため、逞しさと美しさを融合させたダイナミックな機能美が漂います。実際の装着車両を見ると、遠くからでもそれと分かるほどそのシルエットは美しい。
鍛造プレートはもう一点、「軽量」というメリットも与えます。この足回りの軽量化が何にもまして多くの恩恵をドライビングに提供することは、もはや常識として知られており、決してスポーツ走行時のみではなく、街乗りでの乗り心地などへも大きく影響します。以上のようなメリットをもたらすDROPシャックルの構造は、以下に記します。
メンテナンスや脱着が容易な分割タイプ。超高強度を誇るサイドプレートは「S35C材」による鍛造成型品。ピンは「SCM435」というクロモリ鋼を使用しています。
これらプレートとピンの接合部には120°のテーパー加工が施され、ピンのナットを締め上げるだけで芯出しが行え高い精度が得られます。また互いに食い込み合うため面圧と剛性も極めて高いレベルを実現。ピンにはプレートとの結合部にセレーションが刻まれており、ピンの回り止めとなりナットの緩みを完全に防ぐ構造です。
この他にも7.5mm厚の補強パイプやハイテンション鋼の補強ボルト、S45C材によるフランジタイプのナット、緩み止め効果が高くエンジン内部へも用いられるスプリングワッシャー「皿バネ」も採用。このような2重、3重の補完関係を築き、シャックルとして完全体を実現しています。
<<FLATシャックル>>
基本構造はDROPシャックルと同一ながら、サイドプレートをSS41材のストレートなプレス成型品としたモデル。シャックルとしてはスタンダードなスタイルを踏襲しながらも、センター部に補強パイプが入りシンプルで力強いイメージにクルマをまとめあげます。また事実、その強度は抜群なものを保持。